燃やし期 | Fujimoto

 




先日、お店近くのコンビニで野生の藤本さんと遭遇しました。疲弊の滲み出る顔をしていたので様子を尋ねると「燃やし期に入りました。」と限界の笑みを浮かべてた。


先日到着したFujimoto 2023AWの第一便。友人たちへの讃歌になることを願い、「FLOWERSANDYOU」と謳われた今季のコレクションは、花や翼をモチーフに掲げて構成されています。


中でも象徴的だったのが、こんがりと焼け焦げたスウェットシャツ。

大胆に切り落とした裾、袖先、首元。気怠げに落ちる肩と垂れ下がる袖、粗野と洗練が共存するような色気ある形。退廃的な美学。店頭でのお客さんの反応を見ていると、なんだこれと小さな声が漏れる。僕がキャプションを加えると、多くの人は面白がり、一部の人は引く。そんなスウェット。






「こんがりと焼け焦げた」なんて軽口で言ったけれど比喩ではなくノンフィクションで、藤本さんが自身の手で一枚一枚に火をかけ物理的に"燃やしている"。背中の翼型にアルミホイルを抜き、スウェットの裏毛を炙り続ける。それはそうだろう。こんな加工は工場に依頼できるわけがない。自分の手でやるしかない。これが「燃やし期」の全貌。


ウチだけでもそれなりの枚数を買い付けさせてもらったし、一体何枚燃やしたんだろうと聞いてみたところ50~60枚はやったそう。こんな枚数になるなんて思わなかったと、少し後悔したように笑っていた。

この、得体の知れない想像力とクラフトから生まれる洋服が、Fujimotoらしいというか藤本さんのライフウェアでありライフワークでもある気がする。


因みに、藤本さんお手製の加工は工賃には含まれないというのだから、それも意味がわからない。お金、取ったらいいのに。










Fujimoto - Burned Sweat Shirt with Wings

ONLINE STORE



今のブランド規模だからこそ出来る芸当。いつかこんなことが出来なくなるくらい大きくなった時に、「そんなことやってた時代もありましたね。」なんて笑える日が来るかもしれない。そんな時の為に自分の分が残ってくれないかなーと思っているアートピース。

藤本さんの疲れながらも楽しそうな笑顔と消耗しながらも立ち続ける姿を見ていると、確かにみんな奮い立たされる気がする。彼はまだ燃え尽きちゃいない。讃美。




Fujimoto 2024 Spring / Summer Collection

Pre-order Exhibition

9.16 sat - 9.18 mon



9月16日(土)から9月18日(月祝)まで、Fujimoto 2024SSの展示受注会を開催致します。

16日、17日は前回同様に藤本さんにも在店して頂けますので、ご本人の思想と情熱を耳にしながら、今季のコレクションと来春夏のコレクションをお楽しみ頂きたいと思っています。


すっごい優しく迎えてくれるので、怖がらずに遊びにいらして下さい。

全く商品紹介が追いついていませんが、他ブランドの新作も出しきれないくらい届いていますので、お買い物お目当ての方も宝箱を開ける気持ちでご来店頂けると嬉しい限りです。


なんとか書き終えたし、今から設営に臨みます。頑張ります。お待ちしています。


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𝐂𝐎𝐄𝐋𝐀𝐂𝐀𝐍𝐓𝐇


1500002

Aoyama O Bldg 2F 201

2-3-3 Shibya Shibuya-ku, Tokyo.


[ mon, thu, fri ] open 1 p.m. - 7 p.m.

[ sat, sun, holi ] open 12 p.m. - 7 p.m.

[ tue, wed ] appoint only.


19-23時のお時間でもご連絡を頂ければご案内が可能です。

onlineに掲載のない商品の通販をご希望の方は、DMよりお気軽にご連絡下さい。


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