çanomaのお香 | 3-17 早蕨

 


家を出てからとてつもないゲリラ豪雨に見舞われた。

雨の予報ではあったので傘は持っていたのだけど、ここまで傘を無力化する規模の雨は久しぶりだ。


着用していたANCELLMのセットアップが瞬く間に吸水し、ずっしりと重たい。雨の日用のParabootはネイビーカラーが黒に変わった。踏み込むごとに爪先のステッチから水を吹き出す。


最悪の1日だと思いながらお店に辿り着き、靴を履き替え靴下を干していたところで、今日がçanomaのお香の発売開始日だということに気付いた。一本取り出し火をつけ、香りを楽しみながら一息つく。沈んでいた気持ちが少し軽くなった。





当店でçanomaに触れて、その香りに魅了された人は結構いるはず。店頭でお香のアナウンスを聞き、心待ちにしていた人もいるはず。


お待たせしました。本日より店頭にてお買い求め頂けます。


価格は2,970円。一本における燃焼時間はおよそ25分。グラム計算なので本数にするとばらつきがあるけど、大体60本くらい入っているのだそう。



çanoma お香 3-17 早蕨 | 25g 2,970yen (tax inc.)


今回のお香、100年以上の歴史を持つ、淡路島の薫寿堂に生産を依頼をしている。


香りはçanomaの代表作「3-17 | 早蕨」。


この3-17 早蕨で使用される香料がとてもお香に向いているものだったらしい。「こんなに綺麗に香る香料は、100個に1つあるかないか」と大絶賛されたほどだと、çanomaの渡辺さんが嬉しそうに仰っていた。


煙が多く香りの強いお香は、現代の居住空間には向いていないとの見解で、少ない煙と仄かな香り立ち、そしてこの塩梅を見つけるために何度も試作を重ねられている。





半月ほど前に製品サンプルを頂き、それから毎日一本ずつ店内で焚くことにしている。これは、お店を良い香りにするという目的ではなく、僕が何かしらの業務を終えて、一息つきたい時に焚くという感じで使っている。


火を付けるとゆっくりと細い煙が立ち上り、少しずつ柔らかな香りが広がっていく。店内を歩くと仄かに感じる3-17 早蕨の香り。付けた瞬間から匂いが充満するような安物のお香とは違って、ふとした瞬間に良い香りに囲まれていることに気付く。なるほど、これがçanomaの目指した「上品さ」か。


サンプルを頂いた時に「空気を変えるイメージ」だと伺った。これはもちろん空気清浄の効果があるということではなく、柔らかく仄かに香ることで、空気が澄んだように感じるという意味。香水としての3-17 早蕨も同様の感覚を覚えるのだから、お香であれば尚のこと。





小さなリラックスタイム。映画鑑賞や読書のお供、僕みたいなお酒好きには晩酌のときも良いかもしれない。


このお香は、心地よく気持ちを切り替えてくれる。

何気ない時間の中に、仄かな豊かさを与えてくれる。


店頭で実際にお試し頂けますので、ご来店をお待ちしております。




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