絹と麻、古典の花模様 / ANCELLM
上がったり下がったりを繰り返しながらも、少しずつ気温が上がり、少しずつ夏の匂いがしてきた。
僕は夏が嫌いだ。湿気を帯びた暑さがとても嫌いだ。
寒暖差があり長く感じた今年の春だけど、まだまだ春が続いて欲しい。
まだまだジャケットやシャツを重ねたいし、1日でも長くこの日和を楽しみたい。
まぁ、でも、そんな都合の良い日が続くわけでもないので、今日は気温が上がっても楽しめる羽織り物を紹介したいと思う。
ANCELLM 2022SS - LINEN SILK FLOWER COVERALL & WIDE PANTS
シルクとリネンをブレンドした生地から、ブランド定番となるカバーオールとワイドパンツに仕立てた今季のアイコン的なアイテム。
ファーストタッチはさらっとドライなんだけど、奥から遅れて出てくるようなほどよい湿度とほんの少しの冷感。
シルクの分量を多めに取り、さらにネップを加えることで生まれている独特な風合いが美しく映る。
古い和物の生地を触っているような、現代の洋服でからはあまり感じることのない趣とか佇まいのようなものがある。シルクというよりは絹だし、リネンというより麻と表現したくなる感じ。
散りばめられた花柄は毎シーズン共作している現代美術作家に制作を依頼していて、今回は古典西洋美術絵画に描かれた花々に着目し、一点一点手描きにて原画を起こしているのだそう。
プリントは経年により擦れていくものが採用されている。1着1着と長く付き合ってもらいたいというブランドコンセプトから生まれた試みで、着用、洗濯を重ねる度にプリントや素材に少しずつ変化が生まれ、こなれ、より風合いを増していく。
カバーオール、パンツ共にリラックスフィットで抜け感のある形だから、肌に纏わり付くこともなく暑さが顔を見せても軽快に着られると思う。
カバーオールはシャツみたいに軽いし、パンツは部屋着くらいストレスがない。
春夏らしくありながら、どこか寂しげで張り切りすぎていない色使いも良い。新鮮だけど落ち着きがある。
インナーにはこなれた古着のTシャツ、素足にサンダルなんて最高じゃないだろうか。
まだまだ伝えたいことはあるけれど、とりあえず袖を通して、足を通して見て欲しい。花柄に抵抗を感じる男子諸君は特に。
太陽の下を楽しむ姿が容易に想像できる洋服になっている。
ANCELLM
LINEN SILK FLOWER COVERALL price 42,900 yen (tax in)
LINEN SILK FLOWER WIDE PANTS price 37,400 yen (tax in)
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